女性職人の悩み②
プロフィール
コナツさん
さて、彼女たちは女性だから、例えば体力的に厳しい作業等についてどう捉えているのだろうか。コナツさんは、この仕事に女性だから難しいということは特段ないし、「女性だからできない」と言われるのはすごく嫌だと言う。
コナツさん
なので、めっちゃ頑張って。もしそれでもどうしてもできない時は、正直に先輩に言います。『やっぱり無理なんで、ちょっと一緒にやってくれませんか』と。
一方のナチコさんも似たようなことを語ってくれた。
ナチコさん
丸3年やって、筋肉はまあまあついてきたと思うのですが、これ以上筋力はつかないなという気がしていて、重い梁とか持てないというリミットが何となくわかるようになってきました。そういう時はまわりに手伝ってもらったり、機械を使ったり。そこの見極めが迅速にできるようになってきました。
彼女たちは、結婚や出産や将来の体力の衰えについてはどう考えているのだろうか。そのことを、大工の仕事は楽しくてやり甲斐があって、身体を使うからぐっすり眠れると言うコナツさんに尋ねてみた。すると、「そのすべてについてすごく考えます。でも会社の方も、そういうことがあれば協力するからと言ってくれていますので、先ずは今を頑張ろうと思っています」と前向きな答えが返ってきた。何とも頼もしい限りだ。
ものづくりの豊かさを多くの人に開いていくために
https://www.moderntimes.tv/articles/20220411-01/ 松村秀一、東京大学大学院工学系研究科特任教授